日本臨床内分泌病理学会

理事長あいさつ

日本臨床内分泌病理学会 理事長
東北大学大学院医学系研究科病理診断学分野 笹野 公伸

 この度、第5代目の日本内分泌病理学会の理事長を拝命致しました。もとより微力ではありますが、本学会の更なる発展のために誠心誠意尽力する所存でおりますのでご高配を賜れますよう是非お願い申し上げます。
 本学会は、内分泌病理学の発展とその研究者の育成を主目的として日本内分泌病理学会として発足致しましたが、その後病理医に加え内分泌病理に関心を抱く各領域の臨床系の先生、基礎医学の領域の先生方も多く参画されるようになり日本臨床内分泌病理学会と名称を変更し新たなスタートを切る事になりました。 そしてこの臨床内分泌病理学会では、病理医、基礎研究者と臨床の諸先生方が下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎、神経内分泌組織などに発生する内分泌疾患の基礎的事項や臨床的問題等をお互いに討論し検討しあうという学会となっています。特に年に1回開催されます学術集会では内分泌病理学の研究発表に加え、診断と治療に苦渋なされた症例を個々が持ち寄り、これらの症例から学び直す事で内分泌病理学の更なる発展を図るようにしております。 このような症例検討を中心とする発表の機会を通して少しでも多くの内分泌病理に対しての関心をもつ若い先生方が増加する事を切に願っております。
 今まで長村義之先生、故佐野壽昭先生、成瀬光栄先生、山田正三先生がそれぞれ理事長を努められ、上記の理事長の多大なるご尽力の結果、日本内分泌学会(1996年日本内分泌学会の分科会となる)との連携の促進、学会の運営体制の整備、学会顕彰制度の整備拡充、そして学会ホームページや内分泌病理コンサルテーション制度の開設など、様々な改革が議論され採択されて参りました。その結果、開設当時32名であった会員数も2018年度には300名を超える学会となっております。これも歴代の理事長、理事を始め、会員の方々の努力の賜物と心より感謝申し上げます。
 今後は新理事長として従来の学会運営を踏襲しながら、更なる会員の増加、学会運営の安定化、そして診療科が異なる夫々の会員の方々への有意義な情報の提供と次代を担う内分泌病理に関心を抱く病理医、臨床医の育成にも学会をあげて取り組んで参りたいと考えております。加えて国際的活動として、韓国病理学会の内分泌病理ワーキンググループ、Endocrine Pathologyを機関誌としておりますEndocrine Pathology Societyとの更なる積極的な交流を図る所存であります。 どうぞ会員の方々の益々のご協力、ご支援を賜ります様何卒宜しくお願い申し上げます。